長野県の佐久地方、中仙道望月宿と芦田宿のちょうど中間点。旧中仙道沿いの昔ながらの街並。なんとなく時間がゆっくりと流れるようなたたずまいの中、お酒をゆっくり、ゆっくりと醸しております。

酒林 さかばやし


酒林 さかばやし

■酒林(さかばやし)■

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【当社門に下がった酒林】 「酒は飲みたし 銭はなし 酒の林を見て通る」酒林(さかばやし)は、杉の葉を束ねて丸く刈り込んで作られたもので、酒に関係する商売の看板です。毎年新酒のできる年末になると青い杉の葉で作ったさかばやしを軒下につるしたものです。杉の葉も、つるしたばかりの時は目も覚めるような緑ですが、時間がたつとだんだんと茶色くなってきます。これがまた緑になると、新しい酒が出来たことが遠目にも分かります。

杉は常緑樹であり一年中青い葉が得られる、杉には殺菌作用があるなどの理由から、昔から造り酒屋では杉を便利に使ってきました。酒を貯蔵する桶や樽は、杉で作られていました。

その他でも例えば、酒米を浸すときにも使っていました。米を浸すときには、桶の中に米を入れ、水を張って洗います。この桶の下部には水を抜くための穴があり、ここには木の栓がしてあります。桶の内側からこの穴を塞ぐように杉の葉を重ねたものを当ててから米を入れます。水を抜くときには、木の栓を抜くと、ちょうど杉の葉がいわば濾紙の役目をして、水だけが抜けて米は外にこぼれ出ることはありません。

今は便利な道具や装置がありますので、杉の出番は少なくなってきました。タンクなどもホウロウに変わりました。しかし酒林だけは、造り酒屋、町の酒屋、飲み屋などのシンボルとして、これからも生き続けるでしょう。