作業をしている場所は、日当たりが良く風があたらない場所がありますので、毎年同じ場所で作っています。写真の中で酒林を作っているのは「小林穎三氏(72才)」で、当社の酒林を40年作り続けているベテランです。日本酒造組合中央会が彼の酒林造りをまとめてパンフレットを作ったこともありました。
作業に必要なものは、杉の葉の他は、三十cm程度の針金百本程度、そしてはさみです。はさみは、剪定ばさみと、切り花をするときのはさみの二種類があった方がよいでしょう。
枝から杉の葉(小枝)を落として、小さな束を作ります。量はだいたい両手でつかんで持てる量程度でしょうか。写真を参考にして下さい。
束ねた小枝は針金でしっかりと結わえます。針金の一方の端で、束を二〜三回巻くようにします。針金のもう一方の端は、玉にしていくときに心棒に結わえますので、その分の余裕を充分に取っておく必要があります。
針金で束ねたら、束ねた根本の部分を切りそろえ、先端の部分も飛び出した枝が無いように、簡単に切りそろえます。玉を作ってからも切りそろえますので、あまり神経質になる必要は無いようです。
用意する杉の葉の束の数は、酒林の大きさにもよりますので一概には言えませんが、当社の酒林では百束程度は必要となります。余らせてもしょうがないので、最初に大体の数を作っておき、足りなくなったら作り足すようにしています。
著作・制作: 武重本家酒造株式会社
Copyright (c) 1995-2000 Takeshige Honke Shuzou
Corp