酒林の心棒として、鉄の棒など、酒林の重量を支えられる物を用意します。この棒の片方の端は、酒林をつるすために曲げてあります。もう一方も少々曲げてあって、杉の葉の束を最初につるすことが出来るようになっています。当社では、ブラシの柄を使っています。
まず、先ほど作った杉の葉の束を四〜五束まとめて、心棒の下端の曲げてある部分に引っかけます。重量がかかりますので、針金をしっかりと巻きます。
その上に一束ずつ杉の葉を載せていきます。最初のうちは、束ねた根本が心棒につく程度にきっちりと針金を巻き付けます。杉の葉の束は、丸く均等に乗せていきます。針金は心棒に二〜三回巻き付ける程度で充分です。
一回り乗せ終わったら、上から手で押さえ付けるようにして、間があかないようにします。
上に乗せるにしたがい、玉になるように、心棒と束の根本は少しずつ離して乗せていきます。なれないとこの加減が分からず、平べったい玉や縦に長い玉ができてしまいますので、出来上がりを想像しながらだんだんに広げていきます。
ある程度束を結びつけたら、せん定ばさみを使って、杉の葉を刈り込みます。写真では、大体三分の一程度出来たところで刈り込んでいます。酒林は下から見上げることが多いので、この当たりが一番目に着く部分です。できるだけきれいに仕上げます。酒林が出来上がってからもう一度刈り込みますので、それほど神経質になることもないでしょう。
朝から作業を始めて、このあたりでお昼休みとなります。
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